MTS Newsletter “CURRENTS”5/6月号に3.11津波災害記事

~~~ Japanese Tsunami Relief Fundも創設さる ~~~


 隔月刊で発行されているMTSNewsletterCURRENTS」の最新号(5/6月号)では、Help for Victims of Japan Tsunamiと題する記事がトップから9ページ目にかけて掲載された。
 
酒匂・MTS日本支部長からの連絡によればとして、東北沿岸の甚大な被害を伝えている。また、JAMSTECの「ちきゅう」が八戸港で被災しスラスターの一つが破損し、第337航海がキャンセルされたとも報じている。
 そして、日本の被害に救援寄付をしたい人は赤十字などへコンタクトするよう呼びかけもしてくれている。
 なお、この津波でガラパゴス島にあるCharles Darwin Research Station, marine Laboratoryも被害を受けたとのことで、施設の再建には約53,000ドルが必要とのことである。


MTSのメンバー会社QuintiQ North America社のTalonロボット福島原発に

 最も注目される記事内容の一つは、現MTS会長のJerry Boatman氏が所属するQuintiQ North America社の無人ロボットTalonが、東京電力福島原発にアメリカから投入されたロボットの一つとして活躍している。その活動ぶりは産経新聞や日本工業新聞などのほか、TVでも画像が紹介されているもの。
 また、The Consortium for Ocean Leadershipをはじめとする多くの団体がJapanese Tsunami Relief Fundを創設して救援活動に取り組んでくれている。
 アメリカでのこうした好意ある動きに、改めて感謝の意を表したい。
※次ページに、MTSNewsletterCURRENTS」の最新号(5/6月号)の抜粋を掲載する。

  

 

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MTS Newsletter “CURRENTS”5/6月号に、3.11津波災害記事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

OCEANS11、今年は919-21日ハワイ島で開催・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Oceans 2011 IEEE/OES Santander, Spain参加報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

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website; https://www.mtsociety.org/publications/newsletter.aspx)












OCEANS11919-21日、ハワイ島で開催

~~~Oceans of Opportunity: International cooperation

                 and partnership across the Pacific~~~


 毎年アメリカで開催されるOCEANS国際会議本体は、今年はハワイ州のハワイ島のコナで、919-22日に開催される。今年のテーマは、Oceans of Opportunity: International cooperation and partnership across the Pacific”である。http://www.oceans11mtsieeekona.org/
 MTS
日本支部では、例年のように、視察団を編成派遣する予定なので近々、案内を差し上げる予定である。また、既にwebを通じた参加登録の受付が始まっているが、早期登録による参加費の割引は81日までで、それ以前では、フル・レジストレーションで会員は565ドル(非会員;650ドル)、以降になると会員でも675ドル(700ドル)となる。
http://www.oceans11mtsieeekona.org/main.cfm/CID/16/Registration/
 さらに、開催週の919()から22()まで毎日、海洋深層水利用やバイオテクノロジー、ソーラーエネルギー利用研究などで有名なハワイ州自然エネルギー研究機構(NELHA; Natural Energy Laboratory of Hawaii Authority)へのツアーが組まれている。参加費は大人80ドル(事前申込制)。
http://www.oceans11mtsieeekona.org/main.cfm/EID/46/Special-Tour-of-Facilities-at-NELHA/



Oceans 2011 IEEE/OES Santander, Spain参加報告

 上記のOCEANS America本体とは別に、今年は奇数年なので、66-9日にスペインのSantaderで、OCEANS Europeが“OCEANS 2011 Santander Spain, IEEE/OES”として開かれた。なお、今回のOCEANS EuropeにはMTSは主催者には加わっていない。また、偶数年はOCEANSAsia/Pacificが開催される。
                           

 さて、OCEANS 2011 Santanderでは、恒例のように初日6日はTutorialで、6講義が実施された。7日からが会議でNATO Underwater Research CenterならびにIOC-UNESCOからの2件のPlenary発表と、市長や学会長、主催者の開会の挨拶ののちに、6つの部屋を用いて272件の論文発表が行われた。基調とするテーマは”Oceans of Energy for a Sustainable Future”であった。http://www.oceans11ieeesantander.org/
 発表論文は、基調テーマを踏まえて、
”Marine Renewable Energy”が最も多く7 Session-31件の発表があった。また地の利を活かして、”European Project on Underwater Network”3 Session-14件の発表があった。海中ロボット関係は、設計と性能と航法ならびにAUV合わせて7 Session-36件の発表があった。
 なお、
Exhibition出展数は27社、学生ポスター発表は16件であった。
 6
8日に講演会終了後で晩餐会が始まる前にTechnical Tourが催され、まだ工事中であるがほぼ完成した海洋構造物試験水槽を見学した。ここはIH Cantabria (Instituto de Hidraulica Ambiental, Universidad de Cantabria)と呼ばれている。この水槽は約40m角で深さが8mあり、中央のピットが更に4m深くなっている構造である。造波装置が1辺にあり、斜め波も出せるようになっている。また潮流も模擬できる。水は清浄化・再循環しているとのことである。
 会場周辺はリゾート地であり、車で
10分くらい行くと町の中心部になる。中心部は人通りも多く、にぎやかである。ただし、一般商店はSiestaのためか1時頃から5時頃まで店を締めるため、この時間帯はカフェ位しか開いていない。
 
この時期この地では、夜9時頃まではまだ明るく、透明度の良いきれいな水ときれいな砂浜が広がる海岸では若者がサーフィンやビーチバレーをしている。そしてレストランは夜9時になってようやく開店する。このため、時間割はいつものOceansと勝手が違っていて、朝は900から始まるものの、Lunch Time13:30-15:00に設けてあり、また会議の終了時刻は1830とかなり遅く設定してある。しかしそれでも会議が終わってからレストランでの夕食はしばらくお預けということになる。
 スペインは北海道と同じくらいの緯度であるが、南国というイメージがあるために半袖で十分と思いながら念のために長袖の上着を持って行ったところ、結局毎日長袖上着を着ていた。夜にはほぼ毎日雨で、日中も時々日が差すくらいで、寒く感ずることもあった。雨季にあたるように思えた。
 来年
2012年のアジア・太平洋地区での開催は521-25日に韓国・麗水(ヨス)が、また2013年のヨーロッパ地区での開催は611-14日にノルウェー・ベルゲンが予定されている。

(文責:東京大学生産技術研究所 高川 真一)




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MTSでは、アメリカにおける海洋科学技術、政策産業に関する最新情報や研究助成金募集案内など非常に有用な情報を提供しており、OCEANS国際会議の参加登録料も会員価格になります。是非、入会ならびに会員資格の更新をお願いいたします。

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MTS Japan Newsletter No.31

20116